「おちちあめ」展について-sweet breasts candy-shin yahiro exhibition- 2003年             

 

このタイトルがつく元になっているのが、宮崎の鵜戸神宮で奉られてたオチチ岩とそこに売られているオチチアメというものでした。

 

いつの時代にも次の世代を担う子供を育てる事は尊ばれ続いてきたことです。

 

現在のように物質的に豊かでなかった時代はおちちが出るかでないかは赤ちゃんにとって死活問題であったでしょう。

 

そして育てる使命を担った母親は栄養を与えるために苦労したことでしょう。

 

オチチアメという言葉には生命力の源としての人々の沢山の思いや願いが込められてるのだなと感じます。

 

生きるには栄養が必要です。精神的にも肉体的にもです。そして、その栄養は止まることなく循環し続けます。

 

生きるというのは義務ですから、生きることには栄養を吸収し、放出する使命があります。

 

同時にそれは同、次世代間に循環してますから責任も負っています。

 

同じ世界で同資源を共有し共存している私たちは自分がこの世界を構成する1パーツであると言うことを意識することです。  

 

オチチアメという言葉は僕の中でこの様に消化されました。この展示が鑑賞される方々に どのように吸収されるか?

 

僕にはわかりませんが、楽しんで頂ければ幸いです。